花粉症の豆知識
実は花粉にはさまざまな雑学があるのをご存知ですか?
思わず誰かに話したくなる、そんな花粉の豆知識をご紹介します!
スギ花粉症患者数と通年性アレルギー性鼻炎患者数、どっちが多い?
20代までは通年性アレルギー性鼻炎患者数が多く、30代から60代ではスギ花粉症の患者数が上回ります。どの世代も鼻ムズ対策を忘れずに!
一方、70代はスギ花粉症患者と通年性アレルギー性鼻炎患者が同数と言われています。
鼻炎のアレルゲンとなる花粉が飛んでいない月は…ない!
スギ、ヒノキ、ブタクサ、ヨモギなどアレルギー性鼻炎の原因となるといわれている8種類の花粉の飛散時期を調査。全体的にみて冬の飛散量は少ないものの、スギやイネの花粉は年末から年始にかけても飛んでいます。
北海道と沖縄はスギ花粉が少ない!ホント!?
戦後、全国の山林では、建材としての使用や治水を目的にスギの木の植林が行われました。しかし、その後、価格の安い木材の輸入が盛んになるにつれ、スギ樹木林の手入れがおろそかに…。そして、1960年代後半から花粉生産量の多い樹齢30年以上のスギ林の面積が広くなり、1970年代に入り花粉症の患者数が急増…。
しかし、その植林は北海道と沖縄では行われなかったため、その影響を受けずにすんでいると言われています。
通年性アレルギー性鼻炎の患者数が一番多いのは北海道!
戦後に植林活動が行われなかったことに加え、北海道のスギ花粉の飛散期間は本州よりも短いといわれているため、スギ花粉症の患者数は日本一少ないです。しかし、通年性のアレルギー性鼻炎患者数は日本一多いと言われています。
寒冷地ならではの気密性の高い家屋や、寒さによる換気の少なさが患者数を増やしている要因かもしれません。また、北海道にはシラカンバが原因という特有のアレルギー性鼻炎もあります。北海道にお住まいの人で鼻ムズに悩んでいる人は、通年性アレルギー性鼻炎かシラカンバによるアレルギー性鼻炎の可能性も考えられます。
日光浴が花粉症に効果的?!
身体には体内に異物が侵入した時、防御する免疫システムが備わっています。この免疫バランスが崩れると、花粉症をはじめとするアレルギーが発症したり、悪化したりする可能性があります。
免疫のバランスを整えるためには、規則正しい生活習慣と食事、適度な運動が大切ですが、最近の研究※では日光にあたることで生成されるビタミンDにも免疫に対するさまざまな作用があることが明らかになってきました。
ビタミンDの働きとは?
骨の形成や維持に重要なビタミンD。実は、世界では免疫機能の維持、免疫力を高める働きが期待される必須のビタミンとしても注目されています。
近年ビタミンD不足とアレルギー症状の発症との関連性や健康に対する研究報告※が行われており、皮膚上のバリア機能を高めることもわかってきました。
臨床試験等の検証は、いまだ不十分な研究ではありますが、近年アレルギーとビタミンDの関連について研究が進められていて、今後さらに研究が進むことが期待されます。
ビタミンDの摂取方法
日本人の8割が不足、4割は欠乏していると言われているビタミンD。きのこ類や魚介類に多く含まれていますが、日々の食事からでは十分に摂取するのは難しいかもしれません。
ヒトの皮膚には、日光の紫外線によりビタミンDを生成する物質が備わっています。1日20分~30分程度の散歩やウォーキングなど適度に体を動かし、日光に当たる習慣をつくることで、ビタミンDの生成を促すことができます。
気を付けるポイントとは?
日光に当たることでビタミンDは生成されますが、春や秋といった花粉症のシーズンや日差しが強い時期は、アレルギーや熱中症のリスクがあるため十分注意が必要です。
外出の際には、花粉カレンダーで飛散状況を確認したり、紫外線が弱めな朝夕に行動するように心がけましょう。